日曜日、自習室の朝

 

今年一番の寒さが身を包む朝。

 

灰色の雲が空を覆い、朝の8時だというのに外はまだ暗い。

 

自習室の灯りをつけ、掃除機を手に取りながら静かに作業を始めた。

 

昨夜まで懸命に努力していた生徒たちが残した消しゴムのかす。

 

丁寧に吸い取るたびに、その小さな跡が語りかけてくるようだった。

 

「ここで、こんなに頑張っていたんだな」と、余韻がまだ部屋の空気に漂っているような気がする。

 

 

 

石油ファンヒーターの燃料タンクを取り出してみると、もうほとんど空になっていた。

 

新しい灯油を満タンにし、スイッチを押す。

 

ヒーターが静かに唸りを立て、じんわりと室温を上げていく。

 

今日も朝9時から夜9時まで、受験生たちがこの自習室をフルに活用するだろう。

 

室内を25℃くらいに保つように調整し、心地よい暖かさで彼らを迎える準備を整えた。

 

 

 

空気清浄機も2台、スイッチを入れた。

 

塾の教室から持ってきた1台と、この自習室専用の1台。

 

部屋の空気をきれいにしながら、少しでも集中しやすい環境を作る。

 

僕にできるのは、これくらいのことだ。

 

もうすぐ、受験生たちがやってくるだろう。

 

冷たい空気に頬を赤らめて、自分の目標を胸に抱きしめながら席につく彼らの姿が思い浮かぶ。

 

1週間後には共通テスト。これまで積み重ねてきた努力が花開く時が来た。

 

“頑張れ。君たちの頑張りは、ここに確かに刻まれている。”

 

冬の寒さの中で燃える心を忘れず、目の前の一歩を踏み出し続けてほしい。

 

僕はこの自習室から、君たちの挑戦を見守り、そして心からエールを送るよ。

 

 

 

 

 

 

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるハイブリット学習塾/未来義塾の塾長。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。