「できない」を「できる」に

 

 

この1年間、志望校に向けて必死に勉強してきた生徒たちを見てきました。

 

誰かに言われるわけでもなく、毎日自習室に来て、朝も昼も夜も、夏休みも休むことなく机に向かう姿。

 

そのひたむきな姿を見て、「必死に学ぶ」というのは、こういうことなんだなと改めて感じました。

 

何度も何度もアドバイスをしたり、話をしたりしてきました。

 

でも、彼らは自分で考えながら学ぼうとしているから、「勉強しなさい」なんて一度も言ったことはありません。

 

それよりも、「どうすればできるようになるのか」「どうやって成長していけばいいのか」、そういうことを自分で考えながら進んでいく。

 

だからこそ、私は勉強の仕方だけじゃなくて、メンタル的な不安を支える言葉をかけることも意識してきました。

 

この経験を通じて、改めて思いました。

 

「やらされる」のではなく、「自分でどうしたらいいかを考える力」こそが、生きていく力になるんじゃないかって。

 

だからこそ、私自身も変わってきたんです。

 

「できない」を「できる」にすること、自立すること、その大切さを考えるようになりました。

 

私は25歳の時に塾業界に入りました。

 

それから35年。

 

長いようであっという間でした。

 

この35年間で、自分が成長したのか、ただ変わったのか、正直よく分かりません。

 

でも、確実に言えるのは、このコロナ禍を経て、大きく考え方が変わったということです。

 

最近は、「子どもたちがやらされるのではなく、自分で考えて学ぶ」ことを一番大事にしています。

 

ただ、そうは言っても、それを生徒たちだけでやるのは難しい。

 

だから、私は繰り返しアドバイスをしながらサポートしています。

 

生徒たちを見ていると、「やれるのにやらない」「できる力があるのに発揮できていない」ことがあります。

 

そういう時は、しっかりと注意もするし、必要な助言もします。

 

でも、逆に、努力している姿や自主的に動いている姿を見たら、素直に褒めます。

 

できていないことを無理に持ち上げて褒めるのではなく、「ダメなものはダメ」と正直に伝える。

 

その方が、生徒自身の頑張る力を引き出せると思うからです。

 

以前の私は、自分の考えを押し付けてしまうことがありました。

 

でも今は、そんな昭和的な先生を演じる必要はないと思っています。

 

生徒が自ら考え、「できない」を「できる」に変えていくために、どうすればいいのか。

 

私自身も試行錯誤しながら、最適なアプローチを模索しています。

 

35年間、生徒たちと向き合ってきました。

 

でも、やっぱり「やらされてる」顔よりも、心から楽しんで学ぶ姿をもっと見たい。

 

そして、私自身も全力で取り組むことを大切にしています。

 

「できない」を「できる」にするのは簡単なことじゃない。

 

でも、生徒たちが自分で考え、学んでいける環境を、これからも追求していきたい。

 

そして明日はいよいよ国公立大学の前期試験。

 

受験生たちがこれまでの努力を存分に発揮できるよう、心から願っています。

 

 

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるハイブリット学習塾/未来義塾の塾長。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。