緊張感との再会

いよいよ、旅立ちの時が迫ってきた。
セントレアから、シンガポール航空10:25発
正直、この胸の高鳴りがなんとも懐かしい。
久しく忘れていた感覚だ。
今日の16:00にはシンガポールでの第一歩を踏み出しているだろう。
20歳でも、40歳でも、そして60歳になった今でも、このドキドキは変わらない。
一人で日本を離れ、異国の地へ向かうこの緊張感。思えば、22歳の時にアメリカに渡った時と同じだ。
あの頃、グレイハウンドバスに乗ってアメリカを一周した時の、あの感覚が蘇るようだ。
ふと、娘のことを思い出す。
彼女が高校生の時、コロナで海外に行くことが極めて困難な時に一人で成田空港から飛び立ち、カナダへ留学したこと。
そして、高校を卒業した後も一人でマレーシアの大学で学ぶことを決断した時も。
あの時、彼女も今の私なんか比べようのない不安と緊張感を抱いていたのだろうと、今になってしみじみ感じる。
我が娘ながら、その勇気には心から感嘆するばかりだ。
日常の中の緊張、それは決して悪いものではない。
むしろ、それは前向きに働く力だと思う。
この感覚は、異国の地で初めて一人で歩み出す時にしか得られない特別なものだ。
20年ぶりの海外だからこそ、こうして再びこの感覚を味わえるのだろう。
人によっては、「何をそんなに大げさに言ってるんだ」なんて思うかもしれない。
でも、私はこの緊張感との再会を楽しみたいと思う。
そしてもし、これから僕の教え子の中に海外に行くという生徒が現れたなら、僕は全力で応援したいと思う。
自分の娘が留学した時のように、彼らもまた未知なる世界に飛び出し、不安や様々な気持ちを抱くことだろう。
今、私自身が感じているこの緊張感を再び味わえることは、そんな生徒たちにとって大きなアドバイスになるのではないかと思う。
異国への旅立ち、その一歩一歩が未知の体験であり、何にも代えがたい価値を持つ。
今の私にとって、この緊張感こそが、新たな挑戦へと向かわせる原動力なのかもしれない。

守田 智司

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