Before & After Repair Record ①──古いガラス戸棚をよみがえらせる

今回手を入れたのは、

 

長い年月を経て味わいを増した小さなガラス戸棚。

 

最初に手に取ったとき、扉の装飾やガラスの汚れ、内部の傷みがかなり進んでおり、

 

そのままでは使い続けるのが難しい状態。


そこで、可能な限り当時の雰囲気を残しながら、

 

日常で気持ちよく使えるように丁寧にリペアを進めてみた。

 

 

 

【Before】破損した装飾と、閉まらない扉

 

最初の写真をご覧いただくと分かるように、

ガラスの前に付いていた木製の透かし飾りは左右で形が崩れ、欠けも多く見られていた。

経年による歪みで、すでに左右非対称、

ガラス面にも汚れがこびりついた状態。

また、扉そのものもズレがあり、まっすぐ閉まらないという大きな問題がありました。

本来の留め具もなく、扉を閉じてもすぐ開いてしまうため、実用としてはかなり難しい状態だった。

さて、どうしよう?

内部を開いてみると、棚板が一枚欠損し、木肌のくすみや汚れも目立つ。

まさに「長い時間をそのまま過ごしてきた家具」という印象でした。

 

 

 

【Repair】丁寧にひとつひとつ整える作業

 

● 破損した飾りを取り外し、ガラスをクリーニング

まず、左右の透かし飾りを丁寧に外した。

飾りはすでに割れ・欠けが多く、固定も弱くなっていたため、外すのが最も安全な方法でした。

飾りを外した後、ガラスを磨き、くもりを取り除くと、

驚くほどクリアな表情が戻ってきた。

 

● 内部のクリーニングとオイル仕上げ

棚の中は、水拭きをした後にオレンジオイルで何度も磨き上げ、

木に自然なツヤを復活させた。

古い木目がしっかり浮かびあがり、落ち着いた風合いが戻ってきた。

嬉しい!

 

● 欠けていた棚板を新たに制作

元々は棚が一枚欠けていたため、

本体の雰囲気に合わせて棚板を制作し、

自然に馴染むように調整して取り付けた。

 

● 扉のズレを調整し、マグネットを新設

扉が閉まらなかった問題は、

ヒンジの調整を行いながら、

最終的にマグネットキャッチを設置して解決。

今では軽く押すだけで「カチッ」と閉まり、

気持ちよく使える扉になった。

グッ(๑•̀ㅂ•́)و✧

 

 

 

 

【After】すっきりとした表情に生まれ変わった

リペア後の写真を見ると、

  • 視界を遮っていた飾りがなくなりガラスが大きく見える

  • 木部の色味が整い、内部が明るくなった

  • 扉がまっすぐ閉まり、全体が引き締まって見える

といった変化が一目で分かります。

古いものが本来持っている魅力を残しながら、

日常で気持ちよく使える状態へと再生できたと思います。

Vintage cabinet repair.
Broken wood décor removed → glass cleaned.
New shelf added → wood revived with orange oil.
And a new magnet catch makes the doors close perfectly.
古い家具は、手をかけるとまた美しく働きます。

 

 


 

 

Kvi Baba / I Like It (Music Video)

 

今回の記事に “I Like It / Kvi Baba” を選んだのは、

 

この曲が 「好き」という気持ちをまっすぐに伝える強さとシンプルさ を持っているから。


古い家具を手直しして、

 

もう一度日常に戻してあげる——


その“好きだからこそ手をかける”という感覚と、

 

とても重なると感じた。

 

 

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるMANALABO代表。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。