重ねる

「年齢を重ねることは、衰えることではない。」
最近、さだまさしさんのある言葉に、強く心を動かされた。
あるインタビューで、記者が彼にこう尋ねた。
「年々、気にならなくなってきたことはありますか?」
すると、さださんはこう答えた。
“老いる”ということですね。
若いころはずっと気にしていたけれど、
今はもう、それが気にならなくなったんです。
この一言に、深い安心感のようなものを覚えた。
「老いる」ということについて、
僕らはどうしても“全盛期からだんだん下がっていく”
というイメージを持ちがちだけれど、
さださんは違う見方をしていた。
50歳のときより60歳のときのほうが上手くなっていたり、
60歳より70歳の自分の方が、もっと上手にできていることがあるんです。
この言葉を聞いて、思わずハッとさせられた。
自分自身、年齢を重ねることにどこか“下り坂”のイメージを持っていた。
体力が落ちていく、若さが失われる、
そういうネガティブな側面ばかりを見ていた。
でも振り返れば、たしかにある。
50代よりも、60代の今のほうが“上手くやれるようになった”ことが。
たとえば――
物事の受け止め方。
人への接し方。
焦らず問題に対処する力。
経験を積んだぶん、考え方の「コツ」がつかめてきたような気がする。
さださんが言うように、
「楽しめたら勝ち」。
楽しむ余裕が出てくることそのものが、
老いの中にある「成長」なのかもしれない。
年齢とともに、体のパフォーマンスは落ちるかもしれない。
でも、知識や精神力、心の持ち方は、むしろ磨かれていく。
そう考えると、「老い」は決してマイナスではなく、
むしろ“人生が面白くなっていく道のり”とも言える。
改めて、自分に問いかけたい。
「40代より上手になったことは?」
「50代より今、深まっていることは?」
そう問い続けることで、70代の自分にも希望が持てるような気がする。
「老いとは衰えではなく、味わいである」
そんなふうに思えた一日だった。
「無縁坂」は、フォークデュオ「グレープ」(さだまさし・吉田政美)が1975年にリリースした楽曲で、さだまさし自身が作詞・作曲を手がけ、母への深い愛情と感謝を綴ったこの曲は、多くの人々の共感を呼び、同年オリコンチャートで最高5位を記録し、約30万枚以上のセールスを記録するなど、さだまさしの代表作として今もなお歌い継がれる名曲。
守田 智司
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