「推薦入試で有利なのはどこ?」令和7年度の愛知県公立高校 推薦入試の傾向を読み解く

こんにちは、MANA LABOの守田です。
今回は、令和7年度 愛知県公立高等学校 推薦入試の実施結果をもとに、「どの学科が推薦で入りやすいのか?」「どんな特徴のある学科が推薦に向いているのか?」といったことを、保護者の皆さま向けに分かりやすく解説いたします。
推薦入試とは?推薦入試は、内申点や学校での活動などをもとに選抜される制度です。調査書や面接、作文、実技などで総合的に判断されるため、早期に進路を決められるチャンスでもあります。
どのようなデータを使っているの?
今回使用しているのは、愛知県教育委員会が公表した「令和7年度公立高校入試(全日制)実施結果」です。
令和6年度(2024年春入試)と令和7年度(2025年春入試)の募集人数・合格者数の比較を通じて、以下のような変化が見えてきました。
令和7年度愛知県公立高等学校入学者選抜の実施結果
推薦入試 合格しやすい学科は?
以下に令和7年度(2025年春)推薦入試の「志願者に対する合格率」が高かった学科をまとめました。
✅ 合格しやすかった学科ランキング(合格率順)
学科 | 合格率 | コメント |
---|---|---|
福祉科 | 100.0% | 志願者全員が合格。安定して合格率が高い。 |
外国語科 | 100.0% | 志願者数は少ないが、全員合格。語学への熱意が評価されやすい。 |
農業科 | 99.0% | 実習中心の学科。意欲や適性が強く評価される。 |
看護科 | 96.8% | 人柄や志望理由が重視されやすく、推薦向き。 |
工業科 | 90.3% | 手に職をつけたい生徒に人気。推薦枠も多め。 |
音楽科 | 89.7% | 実技試験などで個性が活かせる。得意分野がある子に最適。 |
商業科 | 86.2% | 実務重視。面接や資格志望の明確さで有利。 |
総合学科 | 84.1% | 幅広い生徒が受験可能。自己表現がカギ。 |
家庭科 | 80.7% | 実習中心で、志望動機がしっかりしていれば通りやすい。 |
推薦での合格が難しかった学科
一方で、以下の学科は推薦入試の合格率がやや低めです。
学科 | 合格率 | 備考 |
---|---|---|
美術科 | 16.0% | 実技試験が重視され、選抜が厳しめ。 |
国際関係科 | 55.0% | 志願者が多く、英語力・国際性が高く求められる。 |
理数科 | 58.9% | 成績上位で個別の研究・表現力が必要。 |
体育科 | 60.6% | 実技+内申での評価、基礎体力も重要。 |
普通科 | 62.3% | 人気が高く倍率も高いため、合格率は低め。 |
推薦入試を考えるべき学科の特徴とは?
推薦入試に向いているのは、以下のような学科です。
▶ 専門性が高い学科
農業・工業・商業・看護・福祉などは、実習や技能が重視されるため、内申点や熱意、適性が評価されやすく、推薦で有利です。
▶ 実技・表現が評価される学科
音楽や外国語など、個性や特技を活かせる学科は推薦向きです。
「得意を活かして早く進路を決めたい」生徒にはぴったり。
保護者の皆さまへ
「普通科より受かりやすい!? 専門学科の推薦入試がアツい理由」というタイトルは、今の高校入試の現実をデータに基づいて正しくお伝えしたいという意図からつけたものです。
近年の推薦入試のデータを見ると、普通科よりも農業・工業・商業・福祉などの“専門学科”の方が推薦合格率が高く、合格しやすい傾向にあります。
これは決して「簡単に入れる」という意味ではなく、学力試験だけでなく面接・作文・活動実績など多面的な評価がある「将来こうなりたい」という明確な意志が評価される。
学力以外の強みを持った生徒が、力を発揮できる仕組みがあるという理由から、専門学科の推薦入試は多くの生徒にとって“チャンスになり得る”のです。
また、専門学科は進学・就職の両方に対応しているため、将来の選択肢を広げる意味でも注目されています。
このタイトルは、「推薦入試で進路を決めたい」「うちの子は筆記試験より人柄や適性で評価してほしい」とお考えのご家庭に、今だからこそ知ってほしい選択肢があるということをお伝えしたくてつけたものです。

守田 智司

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