「授業が速くてついていけない…」と感じる前に――高校1年生にとって“予習”がなぜ大切か?

「高校の授業、めちゃくちゃ速くてついていけない…」

 

これは、ある高校1年生の生徒が、入学してまだ2週間ほどしか経っていない4月中旬に漏らした一言です。

 

入学当初は期待と不安でいっぱいだった彼女。ところが、実際に授業が始まってみると、そのスピードの速さに驚いたといいます。特に数学I(数Ⅰ)の授業では、先生がどんどん黒板に問題を解きながら進んでいく。ノートを取るのに精一杯で、内容の理解が追いつかない子が続出しているそうです。

 

そんな中、彼女はこう話してくれました。

 

「私は3月からマナラボで数Ⅰと数A、英語の予習をしていたので、授業はよくわかります。予習をしていなかった周りの子たちは、全然ついていけないって言っていました。先生が予習が大事って言っていた意味が、初めてわかりました」

 

この一言には、高校学習における「予習の価値」が詰まっていると思います。

 

なぜ高校では予習が必要なのか?

中学とは違い、高校では授業の進度が一気に上がります。文部科学省の指導要領もある程度ベースになりますが、それでも1時間の授業での情報量は中学と比べて数倍。特に進学校では1週間で数十ページが進むことも珍しくありません。

 

そのため、予習をしていない状態では、

 

新しい知識を授業中に「初見」で受け止めようとする

 

難しい用語や数式を一度で理解できずに置いていかれる

 

ノートを取るのに必死で、思考する余裕がない

 

といった事態が起きやすくなります。

 

一方で、予習をしている生徒は、

 

あらかじめテキストに目を通して、重要語句や例題をチェック

 

授業中は「確認」のつもりで聞けるので、集中力が分散しない

 

疑問点も明確になっているため、質問ができる

 

というように、「理解を深めるための時間」として授業を活用できるのです。

 

 

予習は“できる子”だけがやるものではない

「予習って、勉強ができる子がやるもの」

 

と思っている生徒も多いかもしれません。

 

しかし、実際はその逆です。

 

“わからなくなる前に、自分を守るために予習する”のです。

 

予習は、勉強の「武装」です。教科書を読んで、わからない言葉に印をつけて、例題を少しだけでも解いてみる――それだけで、次の日の授業が“まるで別物”に感じられます。

 

 

「予習」の習慣をつける最初の一歩

まずは「教科書を読む」だけでもOKです。

 

もっと言えば「タイトルと太字だけ読む」「1ページだけやってみる」でもいい。

 

大事なのは、“授業が初見にならない状態”をつくること。

 

自分の学習を“受け身”から“能動的”に切り替えるだけで、理解度が大きく変わります。

 

 

 マナラボでは、入学前から“先手の学び”を大切にしています

今回の高1生のように、マナラボでは春休みから予習を進めていたことで、「高校の学び」にスムーズに入れている子が多くいます。

 

中学とは違う「高校」というステージで、自分のペースを崩さず学ぶためにも、予習の大切さを伝え続けていきたいと思っています。

 

最後に:高校の授業に“ついていける”自分をつくるために

 

「まだ始まったばかりだから…」

 

「とりあえず授業を受けてから…」

 

そう思っているうちに、授業はどんどん進んでいきます。

 

“わからない”を“わかる”に変えるには、授業の前の5分、10分の行動が鍵になります。

 

予習は、未来の自分へのプレゼントです。

 

高校生活、つまずかずにスタートを切るためにも、ぜひ今日から小さな一歩を踏み出してみてください。

 

 

 

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるMANALABO代表。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。