「賜物」RADWIMPS

 

 

 

RADWIMPSの『賜物』という曲を聴いていて、ある歌詞のフレーズにハッとさせられた。

 

いつか来たら命の終わりへと近づいていくはずの明日が、

 

輝いてさえ見える。

 

この摩訶不思議で愛しい魔法の鍵を。

 

この一節に出会ったとき、心がふと立ち止まった。

 

「明日」とは、自分の命の終わりに一歩ずつ近づく時間。

 

未来へ進むということは、そのぶん寿命が削られていくことでもある。

 

それでも、私たちは明日を楽しみにする。

 

「早く明日になってほしい」「明日が待ち遠しい」と願う。

 

これは本当に不思議な感覚だと思う。

 

死に向かっていることを知りながら、明日に意味や価値を見出す。

 

誰かと会うこと。

 

何かを作ること。

 

目標に近づくこと。

 

そんな小さな出来事が、まるで心の中に小さな灯をともすように、今日を照らし、明日へ進む力をくれる。

 

その力こそが、「魔法の鍵」なのだと思う。

 

それは、命が削られる日々のなかで、それでも希望を見つけようとする人間にだけ備わった、尊くて愛おしい力。

 

不確かな明日を、それでも愛おしいと思う。

 

それが人間の美しさだと思う。

 

 


 

 

NHK朝ドラ『あんぱん』の主題歌は、RADWIMPSの「賜物」。野田洋次郎さんが作詞・作曲を手がけ、戦前を生きた人々の希望や葛藤に寄り添うように作られた曲。歌詞には、「涙に用なんてないっていうのに やたらと縁がある人生」「命は借り物」といったフレーズがあり、困難の中でも前を向く姿が重なります。「君と生きよう」という言葉は、家族や仲間との絆を象徴しています。

 

 

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるMANALABO代表。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。