「賜物」RADWIMPS

RADWIMPSの『賜物』という曲を聴いていて、ある歌詞のフレーズにハッとさせられた。
いつか来たら命の終わりへと近づいていくはずの明日が、
輝いてさえ見える。
この摩訶不思議で愛しい魔法の鍵を。
この一節に出会ったとき、心がふと立ち止まった。
「明日」とは、自分の命の終わりに一歩ずつ近づく時間。
未来へ進むということは、そのぶん寿命が削られていくことでもある。
それでも、私たちは明日を楽しみにする。
「早く明日になってほしい」「明日が待ち遠しい」と願う。
これは本当に不思議な感覚だと思う。
死に向かっていることを知りながら、明日に意味や価値を見出す。
誰かと会うこと。
何かを作ること。
目標に近づくこと。
そんな小さな出来事が、まるで心の中に小さな灯をともすように、今日を照らし、明日へ進む力をくれる。
その力こそが、「魔法の鍵」なのだと思う。
それは、命が削られる日々のなかで、それでも希望を見つけようとする人間にだけ備わった、尊くて愛おしい力。
不確かな明日を、それでも愛おしいと思う。
それが人間の美しさだと思う。
NHK朝ドラ『あんぱん』の主題歌は、RADWIMPSの「賜物」。野田洋次郎さんが作詞・作曲を手がけ、戦前を生きた人々の希望や葛藤に寄り添うように作られた曲。歌詞には、「涙に用なんてないっていうのに やたらと縁がある人生」「命は借り物」といったフレーズがあり、困難の中でも前を向く姿が重なります。「君と生きよう」という言葉は、家族や仲間との絆を象徴しています。

守田 智司

最新記事 by 守田 智司 (全て見る)
- 「賜物」RADWIMPS - 2025年5月14日
- 肩の力を抜いてみたら・・・ - 2025年5月13日
- From Zero to One - 2025年5月12日
- 「よく噛む」ことが、心と学びを整える。 - 2025年5月11日
- 令和7年度愛知県公立高校入試【平均点分析と学習アドバイス】 - 2025年5月10日