REMAKE

最近、夢中になっているのが「古い家具のリメイク」。
ただ修理するのではなく、時間を超えて蘇らせることで、新たな物語を宿す作業です。
今回リメイクしたのは、親戚の家にあった100年近く前のちゃぶ台。
実はこの親戚、大工をしていた人物で、このちゃぶ台は自宅用にハンドメイドで製作したものなんです。
そのため作りが非常にしっかりしており、今見ても驚くほど頑丈。
しかも、使い勝手もよく考えられていて、まさに“用の美”を感じる逸品でした。
天板サイズが131.5cm × 85.5cmと広めで、引き出しが3杯付いています。
蔵にしまわれていたため、表面にはくすみや汚れがありましたが、
汚れた部分だけを軽くサンディングし、
木の風合いはそのまま活かすことにしました。
その上からオイルワックスで丁寧に仕上げたところ、深みのある艶と木目の美しさがしっかりと蘇りました。
これは既製品では出せない、100年分の味わいです。
現代の暮らしに合うように、高さ約70cmの黒いスチール脚を取り付け、
アンティークライティングテーブルへと変身させました。
見た目はヴィンテージそのまま、でも高さや安定感は現代仕様。
レトロとモダンの融合が、空間に独特の温かさをもたらしてくれます。
このリメイクテーブルは、現在マナラボの教室で実際に使っています。
私自身が使うこともあれば、生徒たちがノートを広げたり、学びの時間を過ごしたりもします。
100年前に大工だった親戚が自分の家のために作った家具が、
今、教育の場で次の世代の子どもたちに使われている――。
そう思うと、これはただの家具のリメイクではなく、世代を超えた“バトンタッチ”のようなものだと感じます。
味わい深くて、どこかロマンがある。
モノの命をつなぐことは、人の思いも受け継いでいくことなのかもしれません。
今回のリメイクは、作業としての楽しさはもちろん、他の何かがあった気がします。
身近なちゃぶ台がライティングテーブルとして再び役割を持ち、子どもたちの学びを支えている――
そう思うと、リメイクって本当に面白い。
古いものを活かすことで、新しい価値が生まれる。
この感覚を、これからも大切にしていきたいです。

守田 智司

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