愛知県「令和7年度 進路希望状況調査(第2回)」結果の整理と解説

2025年12月5日時点で実施した
「令和7年度 中学校等卒業見込者の進路希望状況調査(第2回)」の結果を公表しました。
本記事では、発表内容を項目ごとに整理し、
数字が示す状況を客観的に解説します。
1.調査の概要
調査対象:
愛知県内の国立・公立・私立中学校および
公立義務教育学校後期課程 442校対象生徒数:
69,365人(中学3年生全員)調査期日:
2025年12月5日対象卒業時期:
2026年3月卒業見込者
本調査は、進路希望の実態を把握し、
今後の進路指導に活用することを目的としています。
2.全体の進学希望状況
高校・高専・特別支援学校高等部への進学希望者数
66,056人(前年差+155人)進学希望率
95.2%(前年差 −0.1ポイント)
進学希望率は前年とほぼ同水準で推移しており、
中学校卒業後に何らかの形で進学を希望する生徒が
引き続き大多数を占めています。
3.全日制課程への進学希望率
全日制課程+高等専門学校
88.3%(前年差 +0.2ポイント)
進学先を全日制課程に限定して見た場合、
希望率は微増しています。
4.公立・私立別の進学希望率(全日制課程)
県内公立高校(全日制課程)
60.5%
前年比 −1.9ポイント
過去最低値を更新
県内私立高校(全日制課程)
24.8%
前年比 +2.0ポイント
過去最高値を更新
この結果から、
進学希望が公立から私立へ一部移行している傾向が
数値として確認できます。
5.定時制・通信制課程への進学希望率
定時制課程:1.8%(前年と同率)
通信制課程:4.1%(前年差 −0.2ポイント)
通信制課程は一定の需要を保ちつつも、
前年度からはわずかに減少しています。
6.公立高校(全日制)の希望試算倍率
2026年度の県内公立高校(全日制課程)の
募集人員:40,880人 に対し、
第1・第2希望者合計:75,305人
希望試算倍率:1.84倍(前年差 −0.06)
学科別内訳
普通科:1.98倍
専門学科:1.54倍
総合学科:1.67倍
倍率は前年よりやや低下していますが、
依然として普通科を中心に高い水準です。
7.学校・学科別の主な高倍率校(普通科中心)
倍率上位校の一例は以下の通りです。
瑞陵(普通):3.77倍
豊丘(普通):3.54倍
熱田(普通):3.37倍
松蔭(普通):3.33倍
天白(普通):3.28倍
普通科上位校への志向が引き続き強いことが読み取れます。
8.2026年度 愛知県公立高校入試の日程概要
推薦・特色選抜
出願:2026年1月26日~2月2日
面接・検査:2月5日(学科により2月6日含む)
合格発表:2月9日
一般選抜
出願:2月6日~16日
志願変更:2月17日
学力検査:2月25日
面接等:2月26日(A)・27日(B)
合格発表:3月10日

まとめ(整理)
今回の調査から確認できる主なポイントは以下の通りです。
進学希望率は引き続き 95%超 と高水準
全日制進学希望率は微増
公立希望は減少、私立希望は増加
公立高校の希望倍率はやや低下
普通科上位校への人気は依然として高い
本調査は「12月時点の希望状況」であり、
今後の出願・志願変更によって状況は変化します。
進路指導・家庭での進路検討においては、
現時点の傾向として捉えることが重要です。
守田 智司
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