冬休みは「逆転の2ヶ月」──中学3年生がこの冬に必ずやるべき勉強と、正しい過ごし方

受験まであと2ヶ月。
この冬休みは、中学3年生にとって「未来を変える大事な時間」になります。

冬休みは勉強時間をしっかり確保できるため、これまでの弱点を克服し、過去問演習を通して受験本番に必要な力を一気に伸ばせる貴重な期間です。しかし、ただ長時間勉強すれば良いわけではなく、効果的な順番で学習を進め、生活リズムを整えながら取り組むことが重要です。

この記事では、最近5年以内に多く読まれている受験対策記事の傾向を踏まえながら、
「冬休みにやるべきこと」「1日の過ごし方」「正しい過去問のやり方」「体調管理のコツ」を、受験生と保護者の方が分かりやすいようにまとめました。

この冬、みなさんの努力がしっかり実を結ぶよう、計画づくりの参考にしてください。

冬休み前にやるべき“3つの整理”とは?

冬休みの勉強を成功させるには、始まる前に「何をすべきか」を明確にすることが大切です。準備なしで冬休みに入ると、ただ時間が過ぎるだけで勉強の質が低くなってしまいがちです。反対に、やるべきことが整理されていると、日々の学習に迷いがなく、効率よく力を伸ばすことができます。

ポイントは次の3つです。

① 残り期間の確認

・入試までの日数
・学校の課題量
・過去問を解く予定
これらを可視化することで、今やるべきことが明確になります。

② 志望校のレベルと必要点数の確認

志望校の過去問をチェックし、
「何点取れれば合格ラインなのか」
「自分はどの教科でどれだけ不足しているのか」
を確認します。

③ 今の弱点の整理

模試・実力テスト・過去問などから
「よく間違える問題」「理解が浅い単元」を洗い出し、
冬休みで重点的に補強する部分を決めます。

この3つの整理が、冬休みの勉強の質を大きく左右します。

冬休みの勉強は“3つのステップ”で進める(説明文)

冬休みは一気に実力を伸ばせる時期ですが、そのためには順序がとても大切です。
多くの受験専門家の記事で共通しているのが、次の3ステップです。

STEP1:基礎補強(冬休み前半)

基礎はすべての土台です。
英単語・漢字・計算・主要語句など、入試で確実に得点できる部分を固めることで、過去問に取り組んだ際の効果が大幅に高まります。

・英語:単語・文法・基本の長文
・数学:計算・関数・図形の基本
・国語:漢字・文法
・理科社会:暗記+問題演習のセット

基礎が整っていないと、過去問でつまずいて成績が伸びにくくなります。
冬休み前半は「土台づくり」が最優先です。

STEP2:過去問演習(冬休み後半)

冬休み後半から入試直前まで、過去問演習はもっとも大事な学習になります。

過去問はただ解くだけでは意味がありません。
本番と同じ制限時間で解き、
その後、間違えた問題をていねいに復習し、
「なぜ間違えたのか」を深掘りすることが大切です。

過去問で身につくもの
・出題形式に慣れる
・時間配分の感覚が磨かれる
・自分の弱点が明確になる
・点数の伸びが見える

冬休みの成果がもっとも実感できるのが、このステップです。

STEP3:実戦演習(冬休み明け〜2月)

過去問で基礎と実力を固めたら、入試レベルの「実戦問題」で仕上げていきます。

・模試レベルの問題
・予想問題
・各教科の苦手補強プリント

ここでは「解ける問題を増やす」のではなく、
入試本番で安定して点数を取るための仕上げを行います。

1日の勉強時間はなぜ“6〜8時間”なのか?(説明文)

多くの学習塾記事では、冬休みの学習時間として
1日6〜8時間 が推奨されています。

これは「長時間勉強すれば成績が伸びる」という理由ではありません。

● 理由①

冬休みは学校がないため、集中できるまとまった時間を確保できる。

● 理由②

集中力が続く“質の高い学習時間”は、1日6〜8時間が限界に近いと言われているため。

● 理由③

過去問・復習・基礎学習をすべて行うには、このくらいの時間が必要。

無理に10時間以上やろうとしても、質が低下し逆効果になります。

■ おすすめの時間割

・午前:基礎
・午後:過去問・演習
・夜:復習

3分割することで集中が長く続き、学習効率も高まります。

過去問の正しい使い方

過去問は、入試問題に慣れるだけではなく、受験生の弱点を明確にし、点数を伸ばすための最強のツールです。

しかし、正しいやり方で取り組まないと効果が薄れます。

重要なのは次の3点です。

① 必ず「制限時間をはかる」

入試は制限時間との勝負です。
時間内で解く練習をしないと、本番で実力を出し切れません。

② 解きっぱなしにしない

最も大切なのは「解いた後」。
間違えた問題は必ずチェックし、なぜ間違えたのか分析します。

③ 同じ問題を解き直す

復習後にもう一度解くことで、似た問題にも対応できるようになります。

「過去問は復習の質で決まる」
と言われるほど、振り返りが合否を分けます。

生活リズムと体調管理も“受験勉強の一部”

冬休みの勉強を最大限に活かすためには、体調管理も欠かせません。どれだけ努力していても、体調を崩せば勉強できなくなり、集中力も落ちてしまいます。

受験生の冬に大切なのは次の4つです。

① 睡眠時間は6〜7時間必須

夜更かしは集中力を大きく下げます。
勉強の質を保つには、睡眠が最優先です。

② 朝型に切り替える

入試は朝からスタートします。
冬休みのうちに「朝に頭が働く習慣」を作ってください。

③ 10〜15分の軽い運動を取り入れる

散歩やストレッチだけでも、脳の働きが良くなります。

④ メンタルケアにも気を配る

・完璧を求めすぎない
・不安は誰にでもある
・疲れたら休む

気持ちの安定は、学習効率を高める大切な要素です。

まとめ:冬休みは“未来を変える時間”

この冬休みの過ごし方は、2ヶ月後の結果を大きく左右します。

・事前準備で“やるべきこと”を明確にする
・基礎→過去問→実戦の順で力を伸ばす
・1日6〜8時間を「質高く」使う
・生活リズムを整えて体調を守る

これらをしっかり実践すれば、冬休みは必ず“成長の季節”になります。

努力した時間は、決して裏切りません。
自分を信じて、一歩ずつ積み重ねていきましょう。

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるMANALABO代表。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。