DXがわかれば未来が見える! 中学生のための超かんたんDXガイド

DXって何? IT化との違いは? そしてDXで変わる未来の仕事について。
中学生・小学生にもわかるようにまとめてみた。

◆ はじめに ― 未来の仕事を考えるみんなへ

「将来、どんな仕事がしたい?」
「大きくなったら、どんな大人になりたい?」

小学生や中学生にとって、
“未来のじぶん” を考えるのはワクワクすることです。

でも、今の世界はとても速いスピードで変わっています。
その変化の中心にあるのが DX(デジタル・トランスフォーメーション) です。

DXを知ることは、
自分の将来の仕事を考えるときのヒント になります。

  • どんな仕事が増えていくのか

  • 逆に、どんな仕事が減っていくのか

  • 今のうちにどんな力を身につければいいのか

この記事は、そんな未来を考えるための“入り口”です。

1. DXとは何なのか? IT化との違いは?

まずは、ここをやさしく整理します。

■ IT化とは?

道具だけをデジタルに変えること

例:

  • ノートをタブレットにする

  • 紙の名簿をパソコンに入力する

  • 手書きのレジをタブレットにする

➡ やり方は同じで、道具が変わるだけ。

■ DXとは?

デジタルを使って、仕事の仕組みや働き方そのものを変えること

例:

  • 生徒の学習データから、AIが一人ひとりに最適な問題を出す

  • お店の売上データを自動で分析し、仕入れ量まで変える

  • 工場の検査や組み立てをロボットが行う

やり方・仕組みを丸ごと変えてしまうのがDX。

2. DXが進むと、なぜ衰退する業界が出てくるのか?

デジタル技術が進むと、
“人がやらなくてもいい仕事” が増えていきます。

昔は人が10人必要だった仕事が、
DXによって 2〜3人+システム でできるようになる。

すると、
古い仕組みのままの業界は、競争に負けてしまう
という流れが生まれます。

ここからは、ネットでもよく話題になる
「DXで衰退しやすいと言われる業界」を、
なぜ衰退すると言われるのか理由つきで やさしく説明します。

3. DXで衰退しやすいと言われる業界と“その理由”

 

① 小売(とくに昔ながらの小規模店舗)

ここはとくに変化が大きい分野です。

● なぜ衰退しやすいのか?

  1. Amazonなどのネットショップが強すぎる

    • すぐ届く

    • 安い

    • 品ぞろえが多い
      → 多くの人は “わざわざ店に行かない” という選択をする。

  2. 価格競争に勝てない
    大きな会社は大量仕入れで安く売れるけれど、
    小さな店は仕入れ値が高く、価格を下げると利益が残らない。

  3. 在庫管理・売上管理がDXで自動化

    • Amazonや大手チェーンは、AIが在庫や売れ方を管理してムダをなくす

    • 一方で、デジタルが使えない店は、ムダが多いまま

デジタルに対応できない店ほど経営が苦しくなる。

② 単純な事務作業が中心の仕事

● なぜ?

DXによって

  • データ入力

  • 書類のチェック

  • 確認作業

AIや自動ツールで一瞬でできる ようになるから。

昔は5人でやっていた仕事が、1人+自動化ツールで終わる未来が現実になっている。

③ 銀行・保険などの伝統的な金融業

● なぜ衰退しやすいのか?

  1. スマホでなんでもできる時代になったから

    • 振り込み

    • 保険の申し込み

    • 投資

  2. AIが審査やリスク計算を行う
    → 人が行う“窓口の事務作業”が減る。

  3. ネット銀行・ネット保険の台頭
    → 店舗を持たない分、コストが安いので価格も安い。

店舗型の銀行・保険会社は競争が激化し、縮小が続いている。

④ タクシーや運送業(の一部)

● なぜ?

  1. 自動運転の登場
    → “運転するだけ” の仕事は将来減る可能性がある。

  2. 配送ロボットやドローンの拡大

  3. ルート計算や配車がすべて自動化
    → 熟練の「判断力」をシステムが代替し始めている。

もちろん、

  • 接客

  • 問題対応

  • 安全監視

など、人にしかできない仕事は残るが、
必要な人数は確実に減っていく と言われている。

⑤ 単純作業が中心の製造業(工場)

● なぜ?

  • ロボットの精度が上がった

  • AIが不良品を自動検出

  • 組み立て作業は自動ラインが進化

昔ながらの「人が手でくり返す仕事」は、
DXの波でどんどん減っている。

⑥ 新聞・紙の出版

● なぜ?

  • 情報をスマホで読む時代

  • 若い世代は紙媒体を買わない

  • 広告費もネットに流れている

DX時代は 「紙」より「デジタル」 が圧倒的に強い。

4. DXは“仕事を奪う”だけではない。未来のチャンスでもある。

DXでいくつかの仕事は小さくなる。
でも同時に、
新しい仕事や働き方はどんどん増えている。

  • AIを使う仕事

  • データを読む仕事

  • DX化を支えるエンジニア

  • オンラインで人をサポートする仕事

  • デジタルと人をつなぐ仕事

つまり、DXとは

「仕事がなくなる」のではなく
「仕事が変わる」
ということ

まとめ ― 今の子どもたちが知っておくべきこと

未来の仕事を考えるときに大事なのは、
“どの仕事がなくなるか” を恐れることではありません。

大事なのは、

  • 考える力

  • 人と関わる力

  • 学び続ける力

この3つです。

DXが進む時代でも、
人にしかできない仕事は必ず残る。
その価値はむしろ高くなる。

だからこそ、
変化を知り、未来を考えるために、
DXを学ぶ意味が生まれるのです。

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるMANALABO代表。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。