豊田市美術館「モネ展 ―睡蓮のとき―」へ

昨日、豊田市美術館で開催されているモネ展「睡蓮のとき」に行ってきました。
日曜日ということもあり、事前にネットで混雑状況を確認したところ、やはりかなり混むとのこと。
そこで前日に日時指定の予約チケットを購入しましたが、10時から11時の枠はすでに売り切れており、11時からのチケットを確保しました。
当日は、美術館の駐車場はすでに満車で、臨時駐車場に案内されました。
そこから美術館までは徒歩15分ほど。実際に歩いてみましたが、夏の日差しの下ではなかなか大変で汗もかきました。
シャトルバスも出ているので、これから行かれる方にはバスの利用をおすすめします。

「来場者10万人達成」
その人気ぶりに驚かされました。
館内は多くの人でにぎわい、なかなかの混雑でしたが、それでも約1時間ほどかけてモネの作品をじっくり堪能しました。
光と色に包まれる体験

モネの絵の前に立った瞬間、まず目に飛び込んでくるのは「光」でした。


水面に反射するきらめきや、柔らかな朝の光、夕暮れに沈みゆく光。

筆のタッチは決して細かい描写ではないのに、不思議と風景の空気や時間までも伝わってきます。


特に睡蓮の絵の前では、
ただの花や池ではなく、
時間と季節の移ろいを切り取った「光そのもの」が描かれているように感じ、
思わず足を止めてしまいました。


さらに、同じ構図を違う色彩で描いた作品を並べて見ると、「光の変化を追い続けたモネの執念」のようなものが伝わってきて圧倒されました。

“光の画家”と呼ばれている理由を、目で見て心で納得できた気がします。
茶室「童子苑」での余韻

展示を見終えたあとは、美術館の庭園敷地内にある茶室「童子苑」の立礼席へ。
ここでは、豊田市内のお菓子屋さんから毎日日替わりで届く季節の和菓子とお抹茶をいただけます。
料金はなんと450円。

お庭を眺めながら、
モネの余韻に浸りつつ抹茶と和菓子を味わう時間は、
本当にリーズナブルで贅沢な休憩のひとときでした。

絵を見た後に心を落ち着けながら、その余韻を味わえる場所があるというのは、とても素敵だと思います。
充実した一日

さらに美術館を出てからは、並木道を散策。
青々とした緑が美しく、心が清々しくなるようでした。
館内の建築デザインも素晴らしく、作品だけでなく空間そのものを楽しむことができたのも印象的です。
入館料は大人1人2,300円。
決して安い出費ではありませんが、これほど多くの人に愛されるモネの作品を、実際に自分の目で体験できたことは大きな価値がありました。
光と色に包まれたひととき、そして抹茶と和菓子で締めくくる静かな時間。
すべてを含めて、「いい時間の過ごし方ができた」と心から思える一日でした。
豊田市美術館


あとそれから・・・・
奈良美智《Through the Break in the Rain》をじっくり鑑賞。
目の前に立つと、少女の視線がまっすぐこちらに突き刺さる。
その可愛らしい外見の奥には、反抗心や不安、孤独が潜んでいるように感じられた。
柔らかい色彩なのに、胸の奥にざわめきが残る。
可愛いけれど怖い。
優しいけれど強い。
そんな相反する感情が同時に押し寄せてくる。
気づけばしばらく立ち止まり、
言葉にならない感情に心を惹きつけられていた。
守田 智司
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