変わりゆく時代に応える教育

シンガポールやマレーシアを訪れて、一番強く感じたのは「活気がある」ということでした。
もし私が日本から出ることがなく、特に東南アジアの国々を訪れる機会がなかったとしたら、この「活気があるかないか」という違いに気づくこともなかったかもしれません。
活気があるということは、人が多いということ。
人が多いからこそ、経済が発展し、国が豊かになっていく。それは、目に見える形で感じることができました。
私自身、昭和、平成、令和という3つの時代を生きてきましたが、特に昭和の高度経済成長期のことを思い出しました。
あの時代は、物質的にはまだ貧しかったけれど、人々は必死で豊かさを求め、厳しい競争の中で前へ進もうとする力強さがありました。
まさに、シンガポールやマレーシアで感じたのは、そうした人々の生き生きとした姿でした。
笑顔が絶えず、未来への希望を抱いて生きている、そんな雰囲気を感じたのです。
一方で、日本は2050年には総人口が1億人を切り、約9,515万人まで減少すると予想されています。
今から約3,300万人も、つまり現在の約25%が消えてしまうことになります。
高齢者は1,200万人増える一方で、生産年齢人口は3,500万人も減少し、結果として高齢化率は今の約20%から40%まで跳ね上がる。
特に地方ではこの変化がさらに顕著になるでしょう。
私の住む蒲郡市では、2024年、総人口は77,904人。
そのうち65歳以上の高齢者は30.1%を占めています。つまり、3人に1人が高齢者です。
これからますます、約2人の若者が1人の高齢者を支える社会が進んでいくことになります。
今の中学生たちが30代、40代になる頃、日本は激変しているでしょう。
私が感じた「活気」というものが、日本にはどんどん失われていくのではないかと危機感を覚えます。
豊かな社会を作るためには、今のままの教育では不十分です。
戦後から変わらない一辺倒な競争重視の教育では、20年後、30年後の社会の大きな変化についていけなくなってしまう。
今こそ、教育の在り方を変える必要がある。
未来を担う子どもたちに、活気ある社会を作り出す力を与えるために。
守田 智司
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