夜と朝の境目のように、自分の中の「過去の自分」と「これからの自分」の狭間を歩いているかのようだ。

夜と朝の境目を歩く
毎朝、暗いうちから歩き始める。
東の空がゆっくりと明るくなり、夜から朝へと移り変わる時間帯。
その境目の中を歩くことで、自然と自分の内面が溢れ出し、整理されていくのを感じる。
冷たい空気を胸いっぱいに吸い込み、深く吐き出す。
その繰り返しが、まるで頭の中の雑然とした思考を一つずつ整頓していくようだ。
日常の中で、さまざまな問題が次々と浮かび上がる。
それらを完璧に解決することは難しく、むしろ未解決のまま積み重なっていくことの方が多い。
しかし、こうして歩くことで、
それらを「解決しよう」と無理に力を入れるのではなく、
「整理する」ことができる。
すると、過去の自分を振り返る余裕も生まれてくる。
昨日の自分、一ヶ月前の自分、半年前の自分、そして一年前の自分。
積み上がった経験がぐちゃぐちゃに絡み合っていたとしても、
少しずつほぐしていくことで、
「今の自分」がどこに立ち、どこへ向かおうとしているのかが見えてくる。
歩くことが単なる運動ではなく、
「思考の整理」と「自己対話」の時間になっていることが伝わってくる。
朝の静けさの中で、過去と現在を振り返り、未来を考える。
まるで、夜と朝の境目のように、
自分の中の「過去の自分」と「これからの自分」の狭間を歩いているかのようだ。
守田 智司
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