東京国立博物館で「本物の日本美術」に触れてきた！

今回の旅、まず訪れたのは上野にある「国立科学博物館」。

明治時代から科学の探求を続け、自然の神秘を解き明かしてきた場所で、

展示には恐竜の化石から日本固有の動植物、宇宙の成り立ちまで幅広いテーマが揃っていました。

やはり、実物の迫力には圧倒され、学ぶことの楽しさを再確認しました。

そして、科学博物館を見学した後、いよいよ本命の「東京国立博物館」へ向かいました。

こちらは、1872年に東京・湯島聖堂での博覧会から始まった、日本最古の博物館です。

150年にわたり、文化財の収集・調査・修復を続け、

展示を通してその成果を広く公開し、

教育にも大きな役割を果たしている場所です。

私自身、ここに来るたびに日本の歴史と美術にどっぷりと浸かり、本物に触れる意義を感じています。

博物館の展示室に足を踏み入れた瞬間、目の前に広がるのは、

教科書で見た名品の数々でした。

「総合文化展」では、常時3,000点もの作品が展示され、

古代から現代に至るまでの日本の美術史を一度に体感できます。

特に本館（日本ギャラリー）2階では、

縄文時代から江戸時代までの日本美術の流れが時代ごとに展示されており、

名品の数々が並んでいます。

中でも圧倒されたのは、縄文時代中期（前3000～前2000年頃）の「火焰型土器」。

新潟県長岡市で発掘されたこの作品は、立体的で躍動感あふれるデザインが印象的で、

まさに縄文時代の芸術の頂点を感じさせるものでした。

写真で見たことはありましたが、実物を目の前にするとその迫力は何倍にもなり、

「何これ！」と心の中で叫びました。

東京国立博物館のコレクションは、現在およそ12万件。

そのうち国宝89件、重要文化財648件を含むという、

まさに質・量ともに日本を代表する規模です。

展示替えが年間300回以上行われているため、

訪れるたびに新しい発見があるというのも、この博物館の魅力です。

日本美術を中心に展示する本館、

考古学の遺物を展示する平成館、

東洋の美術に焦点を当てた東洋館、

そして法隆寺宝物館では、奈良の法隆寺から寄託された貴重な品々が展示されているなど、

6つの展示館で異なる側面から歴史と文化に触れることができます。

また、洋画家黒田清輝の作品を展示する黒田記念館もあり、美術に造詣の深い方にも魅力的なスポットです。

今回の見学で改めて感じたのは、「本物」に触れることの意義です。

教科書の写真だけでは決して伝わらない感動と発見がありました。

この感覚をそのまま生徒たちにも伝えたいですね。

自分が感じた驚きや感動を授業に活かして、少しでも歴史や文化の面白さを生徒に伝えていけたらと思います。

ぜひ、皆さんも機会があれば東京国立博物館を訪れてみてください。

本物に触れることで得られる学びが、何かしら人生の中で響くものになるはずです。